碇星

著者:吉村 昭 発行所:中央公論新社

著者のあとがきで、長編小説を書き上げた後、2,3カ月放心状態に
なるが、それを抜け出して再び小説を書く活力を回復する手段は、
短篇小説を書くことであると書かれています。
以前、磯釣りに夢中になっていた頃、釣り雑誌に有名な
トーナメントの記事がのってました。
本を出したり、釣り具メーカーのアドバイザーなど有名な釣り師
ばかりの大きな大会です。皆、白熱のトーナメントで全ての技能を
出し切ります。そして、大会の最中の息抜きは、なんと防波堤の
小あじ釣りだと書かれていました。なぜかその記事を思い出しました。

会社の葬儀には欠かせない男として、定年後も地下二階の部屋を
与えられる望月。元上司から自分の葬儀についての依頼が入る
表題作「碇星」、70過ぎの三人の男たちが毎日顔を合わせる
「喫煙コーナー」など八篇。☆☆☆☆

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