最後の冒険家

著者:石川 直樹 発行所:集英社

2008年1月31日に神田道夫は、自作気球「スターライト号」に単独で
乗り込み、太平洋横断に再度挑戦して大空に昇っていった。
神田道夫は、熱気球免許を所得した年に、冨士山越え飛行をしている。
その後、数々の世界記録を達成、2000年にはナンガパルパット峰(8125m)
越えで日本人初の快挙を成し遂げ、植村直巳冒険賞を受賞している。
高度1万メートル付近を流れる偏西風に乗り時速150~200キロで東へ飛び、
約60時間で太平洋を横断しようという計画であった。
そのパートナー(副操縦士)に著者を誘ったのである。
まったく気球の経験のない著者であったが、2001年には世界最年少(23歳)で
七大陸最高峰登頂に成功している。
計画まで1年を切った段階で、まったくの未経験者である著者が、ライセンスを
所得して気球の経験を積み上げ、2004年二人は太平洋横断にチャレンジした。
日本から1600キロ離れた海上にて、数々のトラブルに巻き込まれ、太平洋に
着水。奇跡的にパナマ船籍の巨大コンテナ船に救助される。
茫漠たる太平洋上の小さな小さなゴンドラを、よく見つけて救助してくれたと
の感謝を込めて、その船名から「スターライト」という名前をもらった。
話を戻し、2008年神田道夫は、単独で太平洋横断にチャレンジするも2月1日
3時の報告を最後に音信が途絶えた。出発から4300キロ東の海上であった。☆☆☆☆☆

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