満月の道

流転の海 第七部
著者:宮本 輝 発行所:新潮社

地道に小さい店からという房江の考えにめずらしく素直に
従って「中古車のハゴロモ」を起業した熊吾。
東京オリンピックの景気に沸く昭和36年。
思っている以上に好調な滑り出しで、本店以外に2店舗を
出店、中古車にはつきものの板金塗装にも手を出して、
松坂板金塗装という別会社まで興してしまう熊吾であった。
伸仁は、高校生になり か細いながら熊吾の身長を上回り、
房江に暴力を振るいかけた熊吾を羽交い絞めできるまでに
成長した。
麻衣子は、栄子を金沢で生んだ後、城崎のちよ熊をそばの
専門店にすべく房江の意見を聞きに上阪、房江も京都の老舗
そば店で味を確かめて、城崎へ向かうのであった。
そんな中、5年ぶりに森井博美と再会する熊吾、同棲中のヤクザ
と別れたがっている博美に手を貸している中、信頼していた経理
の玉木の不正が見つかり、またも金策に追われる熊吾であった。
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