血脈の火

流転の海 第三部
著者:宮本 輝 発行所:新潮社

昭和27年大阪に帰った松坂熊吾一家。
前に堂島川、後に土佐堀川の流れる家で、雀荘に中華料理屋
、また消防用ホースの修理業、プロパン屋と矢継ぎ早に手を
出していく熊吾。南宇和から大阪に戻って3年の月日の間に
これだけの事業を進める馬力や瞬発力には目をみはらされる
が、母親の失踪、熊吾へ忍び寄る病魔という側面も表れ出す。
台風でテントパッチの在庫が水びたしになり大損害に見舞われて
撤退、また共同経営者の杉野と意見が合わずプロパンガス事業
も撤退、なんと今度はきんつば屋を自宅で開く熊吾。
小学校に上がった伸仁は、両親を度々驚かせる行動に出る。
大阪に帰ってからも息つく暇もない松坂一家であった。
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